2014/03/22
噂
今読んでいる本「噂」。
荻原 浩さんのミステリー。
噂って怖いですよね。
人から人へ伝わる度に話が大きくなって、
気が付いたら180度話が変わってる事も。
例として、
1973年、豊川信用金庫が倒産すると言う噂で、
何億円もの預貯金が引き出された事件。
これは女子高生の噂から始まったみたいですよ。
そんな事言ってる僕も大の噂好きですが、
ない事をあると言う様な事は一切ありません。
前置きはこの位にして、最近聞いた噂。
「お金を途中で落としてしまって困っている。」
「これから○○駅まで行きたいのだが、お金を貸して欲しい。」
そんなおじさんがいるらしい。
皆さんどう思います?
いるわけないですよね?
そもそもお金を落とすなんて自分の責任だし、
それを見ず知らずの他人にお金を借りるなんてありえない。
僕だったら、
「警察に行けばその日分は借りれますよ」って、
バシッと言いますよ。
警察に借りれるかは分かりませんが 笑 。
しかし、先日こんな事がありました。
出勤前の朝の事です。
いつものコンビニで雑誌を立ち読みしていると、
「すいません、今空いてますか?」
と、見た事のないおじさんに声をかけられました。
朝は時間との戦いです。
雑誌は読んでいても暇ではありません。
むしろ暇でも、知らないおじさん相手に、
「はい!めちゃくちゃ暇です!」
なんて言える程僕は優しくありません。
もちろん僕は、
「いえ、暇ではないですが」
と、雑誌を立ち読みしている分際で言いました。
そうすると、
「いやね、私大阪から来たんだけど、
財布を置き引きされてしまってお金がないんですよ。
今から東京駅まで行きたいんだけど、
どうやって行けば良いですかね?」
と、言うもんだから、
「ここからなら歩いて行けますよ。」
と言いました。
実際、千駄ヶ谷から東京駅まで歩こうと思えば歩ける距離ですし、
お金がないならタクシーはもちろん、電車も乗れない。
そういう意味で歩く事を薦めた僕はいじわるですか?
とにかくちょっと怪しい人だったので、
その場を去りたい雰囲気を醸し出すも、
さすが大阪のおっちゃん。
「この辺は歩いた事がないから、行けるか分かりません。
電車で行けたら良いんですけどね〜。
ちなみに電車賃はいくら位ですかね?」
と、聞くもんだから、
「200円以内で行けると思いますよ。」
と、僕。
「200円か〜、ないな〜。誰か貸してくれないかな〜」
と、おじさん。
僕は悟りました。
あ〜、これは僕にお金を貸してくれと言っている様なものだな。
200円だし良いかな?
いや、待てよ。
そもそもこのおじさん誰だ?
なぜ僕が貸さなきゃいけないんだ。
帰ってくる保証なんてないよな。
返すから住所と電話番語を教えてくれと言われても、
何が起きるか分からない昨今。
個人情報はなるべく教えたくないぞ。
いや、でも待てよ。
よく見るとそんなに悪そうな人じゃなさそうだし、
人類皆兄弟というものだし、
良い事をすれば次回の宝くじは当たるかも?
いやいや、待てよ。
それはおかしいだろう。
おじさんを助けた事で宝くじが当たるなんて、それこそありえないだろう。
なんて考えていると、
「よし!歩くか!せっかく東京に来た事だし、
最近運動していなかったからな。
良い運動になりますわ。そしたら東京駅までの道のりを教えてください。」
なんて言われたもんだから、肩すかしをくらってしまいました。
200円くらい貸してあげれない僕は小さい人間ですか?
きっと次回の宝くじも、その先の宝くじも当たらないでしょう。
その後は東京駅までの道のりを丁寧に教えました。
丁寧に教える事で、心の小さい僕を懺悔するように。
以上、僕が体験した、噂が現実になった話でした。
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